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年を越した宿題

三年近く前だったか、六月の終わり。
まだ梅雨が明けない曇天の日に鎌倉へ出かけることがありました。

思いつきで出かけたその日は、橋が架かる日でした。
偶然出逢った景色に夢中でシャッターを切りました。

その後、夏本番のときも、夏休みが終わった後も
同じ場所へ足を運び、橋のある風景を撮りましたが、
橋が解かれる景色を撮ることができませんでした。

橋がなくなっていく様子を撮れなかったことを、
私はずっと気にかけていました。
何となく気持ちに踏ん切りがつかなかったのです。
同じ年の夏ではないけれど、いつか撮れたらいいな。
そう思いながら、気がつけば何年も経っていました。

その間に私の物の見方や捉え方も変化していきました。
それでも橋のことだけは、ずっと変わらず気がかりでいました。

今年の夏、「材木座にまだ橋があった」と話してくれる人がいました。
どうしてそのことを私に伝えてくれたのか分からないけれど、
それは私にとって、ふいごのような言葉でした。

いつ解体されるか、詳しい日にちは分かりません。
自分の勘を頼りに、あてずっぽで鎌倉まで出かけました。

橋が無くても、「見られなかったな、また今度」と思えるだけの
気持ちの余裕が、その時の私にはありました。
橋が無ければその場にいて気になったものを撮れば良い、と。

写真を撮りました。
宿題をようやく終えました。

ありがとうございました。




yagi_1512_2
( 2012年6月 )

yagi_1512_1
( 2015年9月 )
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